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行政書士 社会人独学合格のカギは「スケジュール管理」

行政書士試験合格者の平均的な学習期間は12カ月、学習時間は約900時間といわれています。しかも、受験者の過半数は法律に無縁のサラリーマンやOLの人たちで、彼らは仕事と独学による試験勉強をうまく両立し、合格の栄冠を勝ちとっています。

ところで社会人の独学試験勉強で、最大の問題は何だったのでしょうか?


やはり「時間との戦い」のようです。
   

 会社員がまとまった勉強時間をとるのは難しいものです。もっとも効率的な学習方法は、勤務中や通勤時間、自宅で必ず発生する「スキマ時間」の活用です。お昼休みや会議の待ち時間、外回り、出張、通勤電車、就寝前などに発生する、5分、10分の「スキマ時間」を積極的に使えば、かなりの学習時間を捻出できます。


 職場での勉強は暗記ものに絞り、「リング式暗記カード」を作ってスキマ時間に1枚1枚めくります。完全に覚えたカードは外して捨ててしまい、曖昧なカードだけを徹底して覚えていきましょう。「捨てる」となると必死で覚えるので、覚えたカードは「捨てる」ことが大切です。


ボイスレコーダーを活用するのも一つの手です。覚えておきたい部分を自分で読み上げて録音し、外出時にエンドレスリピートで聞きましょう。ちなみに私の友人は、通勤時に彼女が吹き込んでくれた条文の音読をずっと聴いていたそうです。時々、彼女が漢字を読み間違えたりしても、逆にそのおかげで覚えられたそうです。


まとまった時間をとることができる休日は、テキストの精読や過去問を解くことに集中するとよいでしょう。また、自宅でもテレビを見ている時間や、ネットを見ている時間を勉強にあてれば、平日でも1~2時間は捻出できるはずです。ただ、睡眠時間は必ず6時間程度確保したほうがよいでしょう。集中力の維持には、一定の睡眠時間が必要ですから。有給も上手に活用しましょう。


行政書士試験前の2週間は、精神的に最も集中力が発揮され、実力がつく時期なので、11月の試験直前にまとめて有給がとれるよう準備しておきましょう。


独学にはそれなりの覚悟とスケジュール管理が必要です。試験当日までに、ひととおりの学習すら終わっていないなどということのないようにしましょう。

行政書士の「収入」について知っておくべき事実

「行政書士って儲かるの?」

どこへ行っても聞かれる質問です。法律系の三大資格(行政書士、弁護士、司法書士)は、どれも実力・収入面でピンキリですから、一概に「儲かる」「儲からない」とはいえません。


年収3,000万円の人もいれば、5,000万円以上の人もいます。ちなみに東京会には、億単位の年収を上げている人もいます。もちろん努力なしに収入は上がりませんが、それはどの仕事でも同じことです。


だいたいの目安ですが、開業3年で専業の場合は500万円、副業的な形で働く場合は200万円程度が平均収入といわれています。もちろんこれは目安であって、これ以上の収入を得ている人もいますし、仕事を得ることができず廃業していく人も多くいます。収入は各人の頑張り次第。どこの業界でもいえることです。


「行政書士開業者は全国で3万6,000人(現在は約4万4,000)人いるが、上位20%に入れば十分食べていける」。これは、大企業や外資系企業など多くの顧客を抱え活躍されている国際行政書士 立花正人氏が、著書『行政書士という法律家の世界』で記した言葉です。


この「20%の理論」は、自分の商品価値を高め、ほかの行政書士と差別化することで達成できます。つまり、「数字に強い」「何かの技術を持っている」「人と話すことがうまい」「特定の制度を熟知している」など、なんでもいい。何か一つ人より秀でているものを磨き、その分野のスペシャリストとなることで、上位20%に入ることができるのです。


下は、日本行政書士会連合会が平成25年に会員を対象に行ったアンケート「行政書士実態調査(*)」の結果です。年間売上高1,000万円以上の行政書士の合計は20.8%。「20%の理論」にぴたりと当てはまります。


行政書士の収入について
(出典:『月刊 日本行政』2013年10月号)

資格は、行政書士の仕事をする資格が与えられたという“証”にすぎません。
合格後、相当な努力と研究、経験、営業力、そして自分自身の信頼度を高めて初めて、
顧客が収入が増えるということを忘れてはいけません。



「独学合格テキスト」はこれ!的中率の高いテキスト6選

独学で行政書士試験に合格するためには、そこで使用する教材に選択ミスがあっては絶対にいけません。そこで今回は、独学の試験勉強で最低限必要な武器(教材)をご紹介します。

過去問題集
行政書士の試験勉強で、何よりも必要な学習は「過去問」です。特に、法令科目で出題される問題は、過去問の焼き直しが多く「過去問を完璧に理解すれば、合格ラインに到達する」といっても過言ではありません。ここでは、精選された過去問が載っている次のものをオススメします。

★『行政書士過去問題マスターDX 1、2』(東京法経学院制作部)
 過去15年の本試験問題を科目別・項目別に収録し、現行法に基づく解説をしています。解答の解説が充実していて、わかりやすい説明や関連条文も掲載しています。

★『行政書士 肢別過去問集』(行政書士試験研究会)
昭和62年からの試験問題が、科目ごとに見やすくまとまっています。法改正にも対応しています。行政書士の過去問集の中では一番ボリュームがあるのではないでしょうか。細かいところまで徹底的に勉強ができるので、問題を解きながら知識を身につけることができます。

六法・法令集
 行政書士試験では、法令の学習は必須です。何故なら、試験には法令集の条文が、表現を変えてよく出題され、記述式でも条文そのものを問う問題が出る可能性があるからです。
最新の各法令の改正に対応した、使い勝手の良いものを選ぶことがポイントです。

★『行政書士受験六法』(政書士六法編集委員会)
試験科目が網羅されていて読みやすいです。各条文に過去問を引用しているため、分かりにくい条文の理解にもつながります。受験用の六法としては、これで十分でしょう。

★『公務員試験六法』(三省堂編修所)
これは、公務員試験用に作成されたものですが、判例の記述の充実が素晴らしいです。また、判例要旨をQ&A方式で整理しているため、使い勝手がいいです。


法令用語集
独学で法令科目の勉強をしていると、法律用語の壁にぶつかります。そんな時、法令用語集を1冊持っていると、法律学の「国語辞典」として利用でき理解が深まります。
★『有斐閣 法律用語辞典』(法令用語研究会)
新聞やテレビで使われている一般的な用語から、専門的な用語まで、約1万3800の法律用語を収録しています。条文でわからない言葉が出てきたら、これをひいて読み進めましょう。


一般知識
一般知識については、その出題範囲が確定せず範囲も広いので、過去に出題された問題がまた出る可能性は非常に低いです。ただ、出題の傾向をつかむことができるので、過去問に軽く目を通しておくのもよいでしょう。

★『朝日キーワード』(朝日新聞出版)
消費増税、憲法改正議論、シリア危機、富士山世界文化遺産登録など、その年の重要な出来事を朝日新聞記者が無駄のない文章で簡潔に紹介しています。

これらのテキストは、行政書士の試験に合格した多くの先輩たちが使ってきた、「鉄板」といわれるものです。ただ、何よりも大切なことは、自分が見やすい形で整理されているものを探すこと。なるべく大きな本屋で、実際に手に取ってみることをオススメします。


>>行政書士の「収入」について知っておくべき事実

合格率と難易度を徹底調査!

さて、行政書士試験はいったい何人が受験し、合格しているのでしょうか? 

一般財団法人行政書士試験研究センターのウェブサイトによると、平成25年度の受験者数は5万5,436人で、合格率は10.10%。受験者は30代が多く(男性が4万1,186人、女性が1万4,250人)、合格者も30代が多く(男性が4,349人、女性が1,248人)なっています。

よくインターネットで「行政書士試験は簡単」と書かれていることもありますが、この合格率をみると、そう簡単なものではないことが分かりますね。

「じゃ、初学者や法律を学んだことがない人は、独学では合格が難しいの?」という声が聞こえてきそうですが、決してそうではありません。実際、受験者の中心層である30代の人たちは、働きながら、または子育てをしながら独学で合格しているケースが多く、そのなかには全く法律を学んだことがない人も多くいます。

大切なことは「合格第一主義」に徹し、とにかく合格するために得点できる科目から効率よく学習することです。「合格するために必要な勉強に徹する」考え方でいけば、それほど恐れる必要はありません。

近年の行政書士試験の出題傾向をみると、過去に出た分野をさらに掘り下げた細かい問題の増加や、司法試験の典型論点の出題、過去問の焼き直しなど、試験のレベルは年々難しくなっています。また、一般知識については、出題傾向がつかみにくくなっていて、普段から新聞などを読んで情報を取得しておかないと、「知らないものが出てしまって、全く解けない!」という状況にもなりかねません。

しかし、これらも正しい方法で効率よく勉強すれば、見たことのない問題に頭を抱えるということはありません。どこか少しでも知っていれば消去法で解ける選択肢が多くあります。また、一般知識についても平日の夜のニュースや、新聞の経済欄や国際欄でよく使われる「ことば」について説明している文章をチェックしておけば、全く知らない問題が出て頭を抱えるということも避けられます。

ただ、気をつけなければいけないことは、行政書士試験は多くの科目数があるため、あらゆる項目を一から勉強しようとしたら、試験にのぞむまでに何年もかかってしまいます。

独学で合格するには、法令(択一式と記述式)などで半分以上、一般知識は4割以上正解し、さらに全体で6割以上の正解が必要です。好き嫌いをせず、特典しやすい科目から効率的に勉強することが大切です。

>>行政書士のテキストはこれ!的中率の高いテキスト6選

3カ月で合格は可能か?

 行政書士の試験は、独学でどのぐらいの時間をかければ合格できるのでしょう?

 結論からいえば「合格第一主義」に徹すれば、3カ月で合格することは可能です。「合格第一主義」とは、とにかく合格するために、得点しやすい科目から効率よく勉強していくというスタイルです。

 行政書士の試験科目は、「法令等科目」と「一般知識」の2つ。出題配分は、法令等科目から46問、一般知識から14問。試験は300点満点で、合格ラインは180点が目安といわれています。行政書士の試験は、ほかの国家試験と比べて勉強する項目が非常に多いため、独学で3カ月で合格したいのであれば、好き嫌いをせず効率的かつストイックにやらなければいけません。

行政書士試験を独学3カ月で確実に合格するための、3つのポイントは……

 1 学習時間がかかる科目は捨てる!
 無謀に聞こえますが、行政書士の試験は満点を取らなければ落ちる試験ではありません。また、高得点を取ったからといって優遇されるわけでもありません。どう見ても時間のかかりそうな科目はバッサリと捨てましょう。「軽く見ておこう」などと手をつけてしまうと、得点しやすい科目の勉強にまで影響してしまいます。

2 過去1回も出題されていない箇所は捨てる!
 法令科目は、過去に出題された頻度が高いところを学習しましょう。競馬と違って確率の低い「大穴」を狙っても、配点は同じなので仕方がありません。

3 頻出事項は正確かつ細かく勉強する!
出題傾向は行政書士法などを除けば、ある項目に着目し、掘り下げて出題されるピンポイントスタイルです。頻出箇所は、条文の数字や条文間の異同に気をつけて、しっかりとおさえましょう。
 
 3カ月の独学最短合格を目指すのであれば、必要事項を効率よく繰り返し勉強しなければいけません。過去問による復讐を中心に、模擬試験などを利用しながら、理解度をチェックしていくと良いでしょう。

 なお、法令科目の中で最も力を注いで勉強するべき科目は「憲法」と「民法」です。なぜなら「憲法」を学べば、行政法関連の科目が効率的に勉強できるからです。また、「民法」を学べば、その後に商法が効率的に勉強できます。独学による短期合格は、一にも二にも「効率」を意識しましょう!

>>行政書士試験の合格率と難易度を徹底調査

行政書士は独学で合格できる!「時間配分」が合否の分かれ目に

 行政書士は独学でも十分合格できる資格です。

 独学のメリットとしては、「時間配分を自分で決められる」「金銭的に余裕がなくても学習できる」の2点があります。

 一方のデメリットとしては、「時間配分を誤ると、試験までにひととおりの学習すらできない」「わからないことが出てきても、誰にも質問できない」「間違った理解のまま受験してしまう可能性がある」などがあります。つまり、独学では不正確な理解をせず、実行可能な無理のないスケジュールを立てることが大切です。
 
 まず、行政書士の試験勉強は、大きく分けると三つの時期に分けることができます。第一期「つめこみ期」、第二期「出力期」、第三期「まとめ期」です。

 「つめこみ期」は、テキストの情報を頭に叩きこみ、知識をどんどん蓄積する時期です。ひととおりの試験科目に目を通し出題範囲を理解することで、自分がどの分野で得点を稼げるかを考えていきましょう。

 「出力期」は、第一期でつめこんだ知識を問題と解くことで確認し、自分の理解度を確認する時期です。過去問や模擬試験を利用し、間違えた問題はなぜ間違えたかを徹底的に考えましょう。ここを面倒くさがって、理解したつもりで先に進むと同じ間違いを繰り返すことになります。

 「まとめ期」は、自分の弱点を補強しながら、総復習をする時期。覚えたことを試験まで忘れないように、間違えた問題を集めて解いてみるのもいいでしょう。また、夜型の人は昼型に変えていくことも忘れずに。本試験と同じ午後1時から4時に学習するようにし、この時間に集中することができるよう体と心を整えましょう。

ちなみにこれら3期は試験勉強にさける期間によって、割り振りが変わってきますが目安としては、9カ月プランなら「一期(2月~夏頃)、二期(夏頃から9月)、三期(9月以降)」、6カ月プランなら「一期(5月~夏頃)、二期(夏頃から9月)、三期(9月以降)」、3カ月プランなら「一期(8月~9月)、二期(9月)、三期(10月以降)」と考えるとよいでしょう。

 行政書士試験の独学合格のカギは「時間配分」です。自分にあった効率のよい学習方法で、一発合格を目指しましょう。

>>3ヶ月で合格は可能か